Scope3への取り組み

三菱食品グループは、食のビジネスを通じた持続可能なサプライチェーンの実現に貢献するため、当社の事業活動に関わるCO2排出量(Scope1、2)に加え、社会全体のカーボンニュートラル実現に向けてサプライチェーン全体のCO2排出量(Scope3)を測定し、可視化しました。

Scope1、2排出量について

当社グループではScope1、2のCO2排出量を2016年対比で60%の削減を目標としております。
節電の徹底、採用機器類の早めの更新をはじめ、種々の装置によりCO2排出量削減に努めています。

  2016年度
(基準年度)
2020年度 2021年度 2022年度 2030年度
CO2排出量
(t-CO2e)
90,223 73,407 68,013 42,778 36,089

Scope3排出量の測定に関する考え方

(1)Scope3排出量の測定範囲

当社は、気候変動がもたらす移行リスクにおいて、サプライチェーン上のCO2排出量が当社事業に大きく影響するものと考え、サプライチェーン全体のCO2排出量削減への第一歩として、2022年度期中よりScope3可視化に着手しました。先ずは、三菱食品単体の測定を実施し、順次グループ会社へと拡大してまいります。

当社サプライチェーン上のイメージ図

当社サプライチェーン上のイメージ図

(2)Scope3排出量の測定方法

当社はGHG排出量のデータ品質向上に向け、グローバルスタンダードであるGHGプロトコルに沿った測定方法内において、より的確な排出係数を採用した測定を目指しています。測定方法の高度化を進めることにより、測定方法の見直しやデータのエラー発見などの場合、過去の測定結果報告を再計算いたします。

過去の測定結果はこちら【ESGデータ集】

Scope3排出量の測定内容及び結果

(1)Scope3排出量の測定内容

当社におけるScope3の測定内容は以下のとおりです。

Scope3測定内容
対象年度 2022年度実績
測定範囲 三菱食品単体
Scope3 対象カテゴリーNO. 1、2、3、4、5、6、7、8、9、12、13

(2)Scope3排出量の測定結果

当社では、2022年度の実績ベース算定(暫定)でScope1、2は42.8千t-CO2e(全体の0.3%)に対し、Scope3は約11,373千t-CO2e(全体の99.7%)となっております。

各カテゴリーにおけるCO2排出量の測定結果(2022年度)

排出量内訳 CO2排出量
(t-CO2e)
全体構成比
(%)
Scope3内
構成比(%)
Scope1 14,796 0.1 -
Scope2 27,982 0.2 -
カテゴリー1 購入した製品・サービス 10,352,205 91.0 91.0
カテゴリー2 資本財 16,507 0.1 0.2
カテゴリー3 Scope1,2に含まれない燃料及び
エネルギー関連活動
4,804 0.0 0.0
カテゴリー4 輸送、配送(上流) 687,449 6.0 6.1
カテゴリー5 事業から出る廃棄物 1,399 0.0 0.0
カテゴリー6 出張 1,238 0.0 0.0
カテゴリー7 雇用者の通勤 2,662 0.0 0.0
カテゴリー8 リース資産(上流) 13,602 0.1 0.1
カテゴリー9 輸送、配送(下流) 3,025 0.0 0.0
カテゴリー10 販売した製品の加工 対象外 - -
カテゴリー11 販売した製品の使用 対象外 - -
カテゴリー12 販売した製品の廃棄 289,630 2.5 2.6
カテゴリー13 リース資産(下流) 760 0.0 0.0
カテゴリー14 フランチャイズ 対象外 - -
カテゴリー15 投資 対象外 - -
Scope3 計 11,373,281 99.7 100.0
合計 11,416,059 100.0 -

Scope1~3排出量構成比(%)

Scope1~3排出量構成比(%)

当社では、食品流通におけるフルカテゴリーの商品を取り扱っており、多くのサプライヤー様から商品調達を行っています。
そのため、Scope3のうち

  • カテゴリー1(購入した製品・サービス)
  • カテゴリー4(輸送、配送(上流))
  • カテゴリー12(販売した製品の廃棄)

でScope1~3合計の99.5%を占めている測定結果となりました。

CO2排出量削減のための措置

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、中長期的なCO2排出量目標の設定やサプライチェーン上の企業各社との連携による削減アクション実施に努めるほか、Scope3測定手法等の課題についても解決に向けて、取り組んでまいります。