デジタル活用(DX推進)
三菱食品のデジタル戦略
「MS Vision 2030」では成長戦略として、データ活用基盤の強化とAl技術の徹底活用を進めてまいります。
その根幹となるのが基幹システム「MILAI」であり、営業、受発注、EDI、物流、会計など卸売事業の多岐にわたる機能を支える中心的な存在です。「MILAI」は2030年以降も見据え、継続的にモダナイゼーションを推し進めてまいります。フルクラウド化・データ活用基盤の刷新から始まり、Al導入、エコシステム整備など、卸売事業の持続的成長と発展に大きく貢献してまいります。
基幹システム「MILAI」の刷新プロジェクト ロードマップ

メインフレーム(大型コンピュータ)の旧基幹システムからオープン系システム「MILAI」へ移行して約8年が経過しました。
一方、食品流通業界が抱えるレガシーシステムの課題、急速な技術革新など、変化するビジネス環境への迅速な対応がますます重要となっています。
このような背景を踏まえ、当社は「MS Vision 2030」で掲げた「データ活用基盤の強化とAI技術の徹底活用」の実現を目指し、2030年までの基幹システム刷新プロジェクトのロードマップを策定しました。この取り組みによって、あらゆる業務の効率化と高度化を実現し、卸機能全般の強化を図るとともに、企業間の壁を越えたデータやアプリケーションの利活用を促進するエコシステムを構築し、新たな価値創造を目指します。
先進的データ・プラットフォーム導入と新たな外部データとの連携開始
先進的なデータ・プラットフォームのイメージ図

当社は、2023年10月にデータクラウドを導入し、年間12億件の取引データをはじめとするあらゆるデータの統合、分析、共有のプラットフォームを構築しました。
これにより、これまで各社員が個別にデータを処理・利用していた状況を改め、外部データを含む全社的なインテリジェンスを構造化、共通化して蓄積し、組織全体でデータを有効活用できるようになります。さらに、先端テクノロジー企業との戦略的パートナーシップを推進し、品揃え、棚割、受発注自動化、価格最適化など、多様なオペレーションの効率化と高度化を図ってまいります。
スタートアップ企業とのパートナーシップによる機能拡充
データ活用基盤の取り組みを強化するため、スタートアップ企業との戦略的パートナーシップを積極的かつ多面的に推進します。
データサイエンス、AI・機械学習、イメージプロセシングの各分野で強みをもつスタートアップ企業との連携を深めることで、迅速かつ高度な成果の獲得を目指します。さらに将来的には、サイバーセキュリティ、IoT、ロボティクス、エッジコンピューティング※1、VR※2・AR※3など、広範な技術領域で卓越した企業との連携を模索していきます。

- データ処理をデータ源に近い場所(エッジ)で行う技術
- Virtual Reality:仮想現実
- Augmented Reality:拡張現実を意味し、現実世界の映像にコンピュータで情報を付加、合成して表示する技術
- 大量のデータを、専門知識、数学と統計、特殊プログラミング、高度な分析、人工知能(AI)、機械学習を組み合わせて有益な洞察を導き出すこと
- 製(メーカー)、配(卸売業)、販(小売業)のこと
- 画像データを解析し、デジタルデータに変換、さまざまな処理を行う技術